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Re:Re:みちくさ

ゆるくいきてます

ともに生きる

五月三日

サザンオールスターズ おいしい葡萄の旅 に行ってきましたヽ(・∀・)ノ

 

当初 行く予定も全くなくて

あとでWOWOWでライブ確認しよ〜って

思っていたのですが

ライブの二日前に突然降って湧いたチケット話に

二つ返事で乗っからせていただいた

 

サザンのライブはいつもWOWOWで観るだけで

一度生で観てみたいなぁと

ずっと思っていたけれど

ファンクラブに入っていないと難しいという話も聞いていたし

わたしのようなお茶の間ファンには

一生ご縁のないものだと諦めていた

 

 

そんな中 この降って湧いたような話に

即答してしまった

 

それから慌ててニューアルバムをダウンロードして

聴きこむだけ聴き込んだ

 

そこでまず一つ目の驚き

 

2ターン目を再生した時にはすでに

歌を口ずさんでいる自分がいた

 

二日後にライブ という

超スーパーウルトライントロドン的エマージェンシー要素から来る

尋常ならざる集中力をもってしても

2ターン目で口ずさむなんて

最愛のすまぷライブの時ですら無理難題だったのに

幼い頃から慣れ親しんだ桑田節ならではの染み込みやすさゆえに

2ターン目での口ずさみが可能だったのだと思う

 

それほどまでに

桑田コードというものが

我が身に染み込んでいるのだ

このメロディラインがきたら 次はこの音って

勝手に脳みそが判断していた

初めて聴くのに初めてな気がしなかった

 

そして

ライブ当日には ほぼ全てのメロディを空で歌えるくらいに完成していた

 

そんな急拵えの中

ファンクラブのお席で しかも超良席で観させていただいて

思わず涙が出てしまった

 

桑田さんがすぐそこにおられるのだ

持参したオペラグラスを取り出すこともなく

すぐそこで歌っているのだ

 

それだけでも充分すぎるほど幸せなのに

昔の曲もたくさん歌ってくれて

ミス・ブランニューデイだって生で聴けて

胸アツに継ぐ胸アツだった

 

二つ目のビックリはファン層

 

男性の比率が多いのは

承知していたけれど

ここまで綺麗に男女の比率が半々なライブに

これまで行ったことがなかった

 

わたしが今まで行ったライブは

女性の比率が圧倒的で

ライブと言うと

開演前のお手洗いの長蛇の列に毎回げんなりすることもセットになっていた

しかし

サザンのライブの開演前のお手洗いときたら

東京駅の新幹線ホーム下にあるお手洗いくらいの

ちょい混みくらいで

拍子抜けするほどだった

 

始まったら始まったで

桑田さんがご自分の加齢をネタにMCをされていて

「来てくれる方々も年齢を重ねてますねぇ」

と おっしゃっていて

ファンの方々と一緒に歳を重ねてきたバンドなんだなぁと

実感した

 

わたしの前のお席の方は

思いっきり白髪でいらした

それなのに 手を誰よりも高く振り上げておられた

曲ごとにあるお約束的な振りも見事にキマっていて

サザンと共にこの時代を歩んできたこの方の人生を

ほんの少し垣間見させていただいたような気持ちがした

 

周りを見渡しても

お若い方々はほとんどいなかった

いわゆるおじさんおばさんが

サザンの曲に合わせて体を揺らしながら

思い思いに楽しんでいて

それも併せてすごく感じ入る所の多いライブだったと言える

 

最初は探り探りだったわたし

初サザンでこんな良席に座らせていただき

乗り遅れのないよう 周りの空気を伺いながら

恐る恐る手を上げたりしていたのだが

後半にさしかかって

怒涛の昔の曲ラッシュになった時

頭がパーンッとなる瞬間を迎えた

 

それも

あろうことか

マンPのGスポットで 爆裂ダンスをしてしまったのだ

あまつさえ

ジャニコンではお馴染みの

「ちゃんっちゃちゃんっ ふーっ!」の

合いの手までやってしまう始末だった

他の誰もそんなことしてないのに…

習性って怖い… と思った

 

しかも

一度そのテイで弾けてしまったら

もはやアイキャントストップ

最後までイッちゃうしかないのである

エロティカセブンで絶頂を迎えることとなるのであった

完全燃焼しつくした

 

 

帰りがけ 駅に向かう人の群れの中に

五十代くらいのおじさま2人の会話が耳に入ってきた

「お前 途中トイレ行ったか?」

「俺行ったよ 桑田が言う前に行ったよ」

「俺は桑田が言ってから行ったわ」

桑田さんがアテントを装着しながらライブを行っていると

嘘か誠かわからぬようなMCをなさった途端に

どこからか

アテントっ!!」

と声がかかる

「私はアテントしてますから大丈夫ですけど

みなさんはそうじゃないでしょうから

トイレ行きたい人はどうぞ行っちゃってください」

促してくれていたこともあり

ライブ中にトイレに行かれる方々をたくさんお見かけしたけれど

これもサザンとともに歳を重ねてきた方々にとって

当たり前の光景なのだろうなぁと思った

 

そして

ともに歩む と言えば

桑田さんを公私ともに支えてきた原由子さんについて

言及せぬわけにはゆくまい

 

SAS桑田佳祐を夫に持つことは

おそらく女性にとって相当なプレッシャーなのではなかろうか…

 

桑田さんが創り上げる世界を聴いてもわかるように

しっとりと優しく切ない愛を歌い上げたかと思えば

下世話極まりない欲望を曝け出したりもする

こんなにも振り幅の大きな人を支えていくのは

並の女性ではとても無理だ

まず面喰ってしまう

 

まだ何の箔もついていない

学生時代の桑田佳祐を知っている原さんにしか出来ない事なんだろうなぁと思った

 

そして

こんなにも振り幅の大きな賢い男を

ずっとそばで支え続ける人生は

さぞかし愉快なものだろうなぁとも思った

 

もしかすると支えているという実感すらないのかもしれない

桑田さんが創り上げる世界を

共に楽しんで生きている感じ

まったくステキなご夫婦だ

 

ファンの方々とともに

原さんとも一緒に生きてこられた桑田さんが

ここにいるんだなぁと思ったら

なんだかとても不思議な気持ちだった

 

桑田さんは わたしにとって

まさに雲の上の方で

こんな風にライブで拝見できるなんて

夢にも思っていなかったので

相当舞い上がってしまった

 

途中 桑田さんと自分しかいないみたいな感覚に襲われて

ずずずずーっと心を持って行かれてしまった

 

桑田さんのザラついた声と

わたしの心のザラつきが

がっちりと噛み合って

まろやかな円になって昇華していくような感じがした

本当に素敵な時間だった

 

桑田さんがステージの去り際に

「生きててくださいね」

とおっしゃった

わたしは多分 この言葉を聞くためにここにきたんだと思った

 

お隣の方が お初にお目にかかった方でなければ

おそらく感情のタガが外れに外れて

大号泣していたかもしれない

 

次があるのかどうかわからないけれど

次があるのだとしたら

また あのマンツーマンな時間を味わいに行ってみたい

 

桑田佳祐の楽曲は

わたしが意識しようがしまいが

わたしの血肉になってしまっていたことを

今回のライブがハッキリと示してくれた

こんなアーティスト 他にいない たぶん

桑田佳祐 いや サザンオールスターズよ 

永遠なれ!!

と願わずにはいられなかった

 

そして

こんな機会をいただけた事に

深い感謝を…

本当にありがとうございました